歴史教科書に見る「享保の改革」。
俳優 松平健が活躍する「暴れん坊 将軍」の江戸時代中期である。
その改革の一つとして活躍したのが、青木昆陽であった。
今もその碑は九十九里町 豊海小学校の近くに残る。
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【青木昆陽(1698−1769)とは?】
江戸時代中期の儒者であり蘭学者でもあった。
昆陽は元禄11年5月12日生まれで江戸の町家 の出といわれる。
京都で伊藤東涯に古学について学び、1733年大岡越前守により吉宗に推挙され 藩諸考(ばんしょこう)を著した(1735年)。
そのため昆陽は”甘藷先生”と呼ばれた。
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<九十九里と青木昆陽>
そして同年に琉球、長崎を経て伝わった甘藷(サツマイモ)を九十九里と、現在の千葉市花見川区幕張で始めて試作に成功した といわれている。
さらにそのサツマイモのおかげで 当時貧困にあえいでいた農民を飢え から救ったのだった。1735年の ことである。
享保の改革の最中である。 (1716年〜1745年) |
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<蘭学の師>
次いで昆陽は幕府書方に任じられる各地の古書・古文書の調査にあたり幕府に仕えた。また吉宗に任じられ蘭学を学び『和蘭(オランダ)訳』『和蘭文字略考』などを著した。さらに前野良沢にも蘭学を教えた。こうして昆陽は蘭学の始祖となった。
甘藷の栽培は、江戸時代の飢饉だけでなく、太平洋戦争時も 救荒食物として多くの人々を救ってきた。現在の九十九里地域 は甘藷(サツマイモ)の名産地ではなく、多くの農作物が栽培
されている。常に時の変化に対応してきた地とも言える。
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