消費者志向を追求した「九十九里 海っ子ねぎ」。
その特徴ある栽培方法と出荷の様子を紹介します。
九十九里海っ子ねぎの栽培時期 |
九十九里海っ子ねぎ専用海水タンク |
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「九十九里 海っ子ねぎ」は、 7〜8月頃にかけて順次植え付けが行われます。栽培品種の世間での主流は
硬いネギですが、「九十九里海っ子ねぎ」は毎年、必ず生産者が食味を行い、やわらかいネギを選定しています。
この写真はネギ部会海っ子委員長の三橋さん。イベント用の海っ子ジャンパーが似合います。 |
散布される海水は検査済みのもの。品質と安全性を重視しています。「九十九里
海っ子ねぎ」を栽培している方は全てJA山武郡市やさいの里営農センターに海水を汲みに訪れています。 |
海水の散布風景 |
厳しい生産基準と収穫 |
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生育中から後期(9月下旬以降)にかけて海水を10倍程度に薄めて、10から15日に1回、最低5回以上(10aあたり150L以上)ネギの葉の部分に散布されています。 |
減農薬、減化学肥料で千葉県基準値の半分以下を守り、JA指定の有機質肥料を使用。
他JA山武郡市第三集出荷センター園芸部ネギ部会独自のGAP(※2)約30のチェックリストを 作成し、品質を管理しています。 |
九十九里海っ子ねぎ 袋詰めの様子 |
出荷直前の九十九里海っ子ねぎを拡大 |
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「九十九里 海っ子ねぎ」ブランドとして認識されるねぎは専用の包装がされ、衛生面と
乾燥を防ぎ品質を保つ観点から施されています。一般のネギは誰が触れたかわからない状態を各自袋に詰め込み、皮を一枚剥きとってから調理しますが、
「九十九里 海っ子ねぎ」の場合袋を取った後は、そのまま調理できる手軽さが好評です。
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世間一般的なネギよりも少し太めの出荷基準を採用しているのも特徴のひとつ。集荷場では春先まで午前中は袋詰め作業が続きます。店頭の陳列も袋詰めされたままとなります。 |
※2 GAPとは?
GAPとは Good Agricultural Practiceの略で、「品質」「安全性」「環境への配慮」などの一定基準を満たした農作物に認められる規格。
「適正農業規範」とも呼ばれます。ヨーロッパでは導入が進んでいて、「ユーレップギャップ」が 品質保証の大きな判断材料として扱われ、GAP認証を取得していない農作物は農作物市場への参入が難しくなっています。
GAPの導入が遅れている日本でも、O(おー)157問題を契機に 農作物の安全性に対する疑問の声が出るようになり、農作物の衛生管理マニュアルが登場しはじめました。さらに、2004年から農林水産省が「生鮮農産物安全性確保対策事業」を開始し、「GAP推進検討会」「GAP全国研修会」の開催を通して産地へのGAP導入を進めています。
※「九十九里 海っ子」は2007年に登録商標されています。
大田市場(東京都中央卸市場)など首都圏の主要な市場に出荷しているので、都内のスーパーで買うことができます。
ただし、買える時期が11月下旬から4月下旬なので注意が必要です。
その日の内に収穫された「九十九里海っ子ねぎ」を楽しみたい場合は、JA山武郡市が運営している「緑の風」で購入されることをオススメします。(山武、東金、成東、大網店があります)
最後に取材に応じてくださいました「九十九里 海っ子ねぎ」生産者の皆様を始め、JA山武郡市やさいの里営農センターの皆様。丁寧な説明ありがとうございました。これからも多くの消費者の皆様のためにしっかりとした「九十九里
海っ子ねぎ」栽培を期待しています。
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わかりやすい海っ子ねぎ誕生物語 |
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